インプラント概論

No.38下顎奥歯の骨が足りない場合―垂直的骨幅が小さい場合―

下あご奥歯の骨が足りない場合―垂直的骨幅が小さい場合―

下あご奥歯の垂直的骨幅が小さい場合が最もやっかいです。
なぜなら下あご奥歯の根元付近には下歯槽神経があり、インプラントを深く入れようとすると神経を傷つける可能性があるのです。
したがって垂直的骨造成をおこなうのですが、なかなかうまくいきません。
もちろん痛いし腫れるし、造骨の成功率もあまり高くありません。
さらに骨移植をしても時間の経過とともに移植骨が吸収されることも多く起こります。

下あごが厄介であると述べたのは、上顎では垂直的骨幅が足りない場合、ソケットリフトでインプラント埋入でき、神経損傷の危険もほとんどないのに対して、下あごでは神経損傷の危険性があり、骨造成も難しいからです。

岸本歯科では短いインプラントを採用していて、あえてこのようなケースに骨造成を行わないようにしています。
写真1は下あご奥歯のケースです。
※クリックで拡大

下顎奥歯のインプラント1

写真1


長さが8ミリや10ミリのインプラントを入れようとすると垂直的骨幅がたりません。

長さ6ミリのショートインプラントを入れることにしました。
HAコーティングインプラントです。
写真2はインプラント埋入直後のレントゲンです。

下あご奥歯のインプラント治療2

写真2


インプラントの近心部分(矢印部分)には骨がたりませんが、特別な処置は行わず手術を終了しました。
下歯槽神経があるので、これ以上深く長くインプラントをいれるのは危険です。
写真3は3年後です。

3年後のインプラント

写真3

骨が足りなかった部分には骨が再生してきています。立派に機能しています。
最近、ショートインプラントに対する評価が上がってきています。
またいろいろなデータも出てきています。
骨造成するよりもショートインプラントのほうが良いと考える歯科医師が増えてきているということです。
今年の日本口腔インプラント学会関東甲信越支部大会でも報告がありました。
岸本歯科で使用しているインプラントは日本製のHAコーティングインプラントです。
当院でのショートインプラントのデータはまとめていないのですが、良い結果だと思います。

 (2017年10月12日)

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