インプラント概論

No.19HAコーティングインプラントはいいの?悪いの?

(厚くコーティングされたHAインプラントについてです)

いろんなホームページを読んでいると、HAコーティングインプラントに批判的な意見と、肯定的な意見があります。
いったいどちらが正しいのでしょうか?
HAインプラントがチタンインプラントより早期に骨と結合する事実に反対の研究者はいません。
しかし、コーティングされたHA(ハイドロキシアパタイト)がインプラントからはがれることがあることと、HAの表面がデコボコしていて細菌が付着しやすいなどのことから、初期に発売されたHAコーティングインプラントは散々な結果でした。
インプラント周囲炎が起こり脱落がおこったのです。

現在のHAインプラントは改良されており、そのような不具合はおこりにくくなってきました。
そのHAインプラントの負の歴史がいまでも強調されていて、HAインプラント否定派はHAインプラントの存在そのものまで認めようとしません。
改良されたといっても、HAインプラントの欠点が完全に解決されたわけではありませんので、おそらくインプラント周囲炎で脱落する割合はHAインプラントのほうが、チタンインプラントよりも少しだけ高いと思います。
一方でHAインプラントは条件が悪い部位にインプラント治療を行う場合、チタンインプラントとはくらべものにならない程、よく骨と結合します。
すなわち、チタンインプラントでは最初からインプラント治療をあきらめるような場合でも、HAインプラントでは成功することがあります。岸本歯科医院では、条件が悪い部位、具体的に言いますと上顎奥歯でのソケットリフト法にはHAインプラントは最適なインプラントだと考えています。
(2014年11月20日)

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