インプラント概論

No.25歯科からみた自然孔

歯科からみた自然孔 上顎洞は自然孔という細い管で鼻とつながっています。
上顎洞の中にあるウイルスや異物、感染物などが自然孔をとおって鼻から排出されています。
すなわち、上顎洞をきれいに保つには自然孔が開いている必要があります。
鼻茸ができたり、上顎洞炎がおこったりすると、自然孔がつまってしまい、ますます上顎洞炎が悪化したりします。
歯科の立場からみると、自然孔がつまった状態でインプラント埋入すると、上顎洞炎を発症させたり、悪化させたりする可能性があります。
特に骨移植などは注意を要します。

したがって、ソケットリフトやサイナスリフトなどの上顎洞に及ぶインプラント治療前には、必ず自然孔が正常であるか確認することが重要です。
歯科医は内視鏡などで、自然孔を確認することができません。
CTを撮影して自然孔がつまっていないか調べることになります。問題なのは歯科用CTの場合、機種によっては自然孔まで撮影できない場合があるのです。
ソケットリフトやサイナスリフトの施術をうける場合、担当医に自然孔が開いているか確認してもらってください。
撮影範囲が小さい歯科用CTの場合、自然孔まで確認できませんので、CT専門クリニックで医科用CTを撮影すればよいのです。参考までに、CT専門クリニックに撮影を依頼する場合、当院では以下のような指示を出していました。
『上顎洞自然孔が撮影されるように、撮影範囲を眼窩下縁までおこなってください。自然孔がわかるようにコロナル画像に再構築してください。』
自然孔の画像を示しておきます。
2015年8月15日

shizennkou-1 shizennkou-2

関連記事

院長のインプラント概論

ページ上部へ戻る